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千段巻旗棒の製造工程

伝統を受け継ぎ、今もなお一本、一本、職人による手作りだからこそ完成度の高い千段巻棒が完成します。そんな職人たちの熱き想い、研ぎ澄まされた技術のほんの一部をご紹介させて頂きます。

150年以上のあいだ旗棒を作り続けてきた職人たちの技と誇り

当社では千段巻き旗棒の国内シェアNo1の旗棒工場と提携して旗棒を製作しています。150年以上にわたり数万本以上の千段巻き旗棒を世に誕生させてきた大阪の職人達の技をご覧ください。

千段巻き旗棒のこだわりの
一貫作業工程について

千段巻旗棒

一本の角材から千段巻き旗棒作りはスタートします

木材の乾燥

木材の乾燥

千段巻き旗棒は天然の樫材を使用します。天然の木材は多くの水分量が含まれており、乾燥することで木材自体の曲がりや反りなどの変形に繋がります。そのため、加工前に6ヶ月~1年をかけて木材を徹底的に乾燥させます。また、乾燥させることで木材自身の強度が増し、高級な刺繍やフレンジが付いた重量のある優勝旗や社旗・会旗を支える千段巻き旗棒になります。

握りやすい太さに計算された千段巻き旗棒

角材から旗棒の太さに削ります

角材から旗棒の太さに削ります

乾燥させた角材を旗棒の直径にあわせてきれいな棒状に加工します。一般的な千段巻き旗棒の太さは直径27mmで、優勝旗や校旗の重量に耐えうる強度と握りやすい太さに計算されて製造されています。210cm以上の長さの千段巻き旗棒は、長くなる分強度が必要になるため、直径30mmに加工されます。千段巻き旗棒は、太いもので36mmまで製造が可能です。

反りや曲がりをミリ単位で微調整していきます

目で確かめながらまっすぐな旗棒に

目視で確かめながらまっすぐな旗棒に

乾燥させた角材を旗棒の直径にあわせてきれいな棒状に加工します。一般的な千段巻き旗棒の太さは直径27mmで、優勝旗や校旗の重量に耐えうる強度と握りやすい太さに計算されて製造されています。210cm以上の長さの千段巻き旗棒は、長くなる分強度が必要になるため、直径30mmに加工されます。千段巻き旗棒は、太いもので36mmまで製造が可能です。

きれいな断面になるように一本ずつ手作業で切断します

木材をカットしていきます

木材をカットしていきます

1本の木材を3本継ぎになるように慎重にカットしていきます。千段巻き旗棒はカットした3本を継いで使うため、きれいな表面でなければ上手く取り付けることができません。そのため、きれいな断面になるように全て職人の手作業でカットしていきます。

つなぎ合わせるネジ部分の加工を行います【金ネジ】

旗棒を継ぐための金ネジの打ち付け

旗棒を継ぐための金ネジの打ち付け

ネジを打ち付けるための穴あけを行い、真鍮製のネジを直接打ち付けます。ネジ打ち工程では、旗棒として利用出来るように強度を確認しながら、慎重に1箇所ずつ作業を進めていきます。千段巻き旗棒本体に釘を打ち込み、ネジが外れないように固定します。まっすぐずれがないようにネジを打ち付けることで、旗棒を継いだときにきれいな一本の旗棒になります。

つなぎ合わせるネジ部分の加工を行います【木ネジ】

木材に木ネジを加工して製作

木材に木ネジを加工して製作

千段巻き旗棒の木ネジは、金ネジと違い旗棒を加工してネジ部分を加工します。そのため、上記の切断工程では、ネジ部分を含めた長さにカットされています。天然木材を使用しているので、一本一本の異なる特性を手の感覚で感じ取りながら慎重に作業を行います。

石突部分の加工

特殊な工具を使い石突部分を加工します

特殊な工具を使い石突部分を加工します

石突とは、一般的に地面に突き刺す部分を言い、旗棒も同様に旗立台に挿す部分を言います。特殊な工具を使い、石突の金具の取り付けができるように削っていきます。工具があわない特殊な千段巻き旗棒の場合は、職人が全て手作業で削っていきます。

逆輪部分の加工

旗頭を取り付ける逆輪部分の加工

旗頭を取り付ける逆輪部分の加工

逆輪とは主に旗棒の先端の旗頭(菱剣や三方剣など)を取り付ける金具を言います。金具の取り付けができるように、鉋のような工具を使い、先に行くにつれて細くなるよう職人の感覚をもとに少しずつ削っていきます。削り足らなければ金具が入らず、削りすぎると金具が合わなくなるため、慎重に作業をすすめていきます。

滑らかな千段も全て手作業で加工していきます

旗棒に千段を加工します

旗棒に千段を加工します

旗棒を繋げたときに千段がきちんと合うように、旗棒をつなげた状態で加工していきます。滑らかな千段も一本一本職人の手作業で刻まれます。溝の深さや千段の数も職人の手の感覚で削ります。少しでも溝がずれたり、傷がついてしまうと商品として使えないため、職人の経験と感覚が必要になる工程です。また、千段加工をすることで旗棒自身の反りや曲がりに繋がるため、千段加工をしながら少しずつ反りや曲がりを調整しながら加工をすすめていきます。

千段巻き旗棒の美しさを表現する仕上げ塗装

千段巻き旗棒の最終工程の仕上げ塗装

千段巻き旗棒の最終工程の仕上げ塗装

「下塗り」→「塗装のりチェック」→「乾燥」→「下地の研磨」→「本塗り」→「乾燥」と何重にも塗装をし、塗装工程だけでも約1週間もの手間隙を掛けて完成させます。下地塗りだけでも最低2回は重ね塗りを行うことで、より均等で美しい輝きの千段巻き旗棒に生まれ変わります。以前は本うるし塗装を行っていましたが、現在では仏壇・仏具やハイグレードな家具などに多く用いられる「カシュー塗装」が一般的です。漆のような深みと柔らかさを持ち、しっとりとした美しい仕上がりになります。150年以上の間、千段巻き旗棒を作り続けてきた匠の技が光る大事な最終工程です。その後、千段巻き旗棒を乾燥させて完成です。

職人たちの熱い想い

千段巻旗棒をはじめ、人気旗棒のご紹介

黒塗り千段巻旗棒の製造工程を
見学してのあとがき

今回、千段巻旗棒の製造工程を取材させていただき、今まで取り扱っていた商品が熟練の職人によりここまで緻密に設計・制作されていた事に大変感動しました。昨今、なんでも機械化され、又は海外製品が増えていく中で、国産品であり一つ一つの工程を職人が手作業で作っていく"物作り"の大切さを感じる事ができ、また、千段巻旗棒はあくまでも旗を支える脇役でありメインの商品ではないですが、一本、一本想いを込めて作られていく様は、千段巻旗棒に魂が込められていき、一本の木材が美しく命を吹き込まれていく瞬間でした。私が見て、感じた部分はほんの一部であり卓越した技術で、寸分のくるいのない熟練工だからこそ美しい千段巻旗棒が出来るのだと痛感しております。ジョイタスとしてもお客様に素晴らしさを伝え、そして満足して頂けるよう、今まで以上にご提供していきます。今回ご協力を頂きました職人の方々には大変感謝しております。今後とも素晴らしい千段巻旗棒をはじめ、梨地塗旗棒・青貝塗旗棒・七宝塗旗棒など、クオリティーの高い商品を御作り下さいませ。