社章作成の手順や
工程について
企業や団体の一員としての証として胸元に輝く社章。社章作成の職人が一つひとつ手作業で仕上げています。「どうして納期がかかるのか」をデザインのお打ち合わせから完成まで社章とはどのような手順で完成となるのかをご紹介いたします。
- STEP1デザインや仕上げの決定
-
お客様のご希望のデザインやサイズ感、ご希望の納期など当社の社章作成アドバイザーがヒアリングを行います。お伺いいたしました内容をもとに当社専任のプロのデザイナーが実際に完成した予想図を作成し、社章の出来上がったイメージを確認いただきながら仕上げやデザインを決めていただきます。
目安となる日数:2~7日前後 - STEP2金型を作成
-
社章のデザインの基となる金型を作成します。鋼鉄の塊を削っていき凹凸を表現します。金型はハンコと同じように実際に作成する社章の凹凸と反転したデザインになります。社章のデザインを左右するとても大事な工程となります。デザインを表現する金型とあわせて社章を金属版から抜く抜型もこの工程時に作成します。
目安となる日数:7~10日前後 - STEP3プレス機で金属から抜きます
-
作成した金型をプレス機にセットして地金(真鍮や純銀製など)に数トンもの力でプレスをして社章の凹凸を作成します。凹凸でデザインが表現された地金の外形にあわせて、先ほど作成した抜型を使い一つずつ抜いていきます。デザインと抜く位置がずれると商品にならないためチェックとして試し打ちをした上で作業に入ります。
目安となる日数:3~5日前後 - STEP4留め具の接着・溶接
-
地金から抜かれたバッジ本体の裏面に留め具(タイタックやネジ式など)を溶接していきます。最後の仕上げでの取り付けと思われている方も多いですが、溶接の熱で変色したり溶接の跡が見えないようメッキを施す前に行います。針やネジが歪んで取り付けないように慎重に作業を進めます。
目安となる日数:3~5日前後 - STEP5バッジに色を入れる
-
職人たちの手作業で色(エポキシ樹脂)を入れる作業です。DICやPANTONEをはじめ指定のカラーをバッジに流し込みます。絵の具のパレットと同じように色が隣接する間には色止めの仕切りが必要になりますので地金の境界が入ります。境界線の地金の幅は、約0.3ミリ以上必要になります。
目安となる日数:6~10日前後 - STEP6表面を磨き上げます
-
バフ研磨と呼ばれるバッジ自体を光沢の出る仕上がりまで磨き上げます。バッジの表面を滑らかにすることでメッキを施した際に鏡面のような美しく仕上がります。バッジや社章だけでなく、光沢のある金属製パーツにはほぼ施されている工程です。形を整える意味合いもありますので、磨きすぎるとバッジの形が変形し、磨きが足らない場合はきれいな表面にならないため職人の長年の経験がものを言います。
目安となる日数:2~3日前後 - STEP7バッジ本体にメッキをします
-
金メッキやニッケルメッキのメッキ層にバッジを漬けてメッキを施します。金メッキは24金メッキを使用しており、下地にニッケルメッキ(シルバー)を施したうえで金メッキを加工します。またロジウム(シルバー)メッキも同様にニッケルメッキを下地に施した上でロジウムメッキを施します。下地をすることで表面がより滑らかになり、かつ耐食性があがります。取り外し時には必ず手に取る社章・バッジですので、こういったこだわりが美しい輝きを放ちます。
目安となる日数:2~4日前後 - STEP8付属品をつけて完成です
-
最終工程として留め具(タイタックやネジなど)を取り付けて完成です。この工程では付属品を取り付けることよりも、一つずつ最終検品を行うことが大事です。色がきれいに入っているか、バッジに傷がついていないか、メッキはきれいに仕上がっているか、厳しいチェックが行われ良品のみケースに入れて完成となります。その後、皆様のお手元にお届けとなります。
目安となる日数:2~4日前後
社章とは、約30~40日かけて様々な工程を経て完成となります。すべての工程には社章作成の職人の手作業が必ず入っており、職人の経験が社章・バッジの仕上がりを大きく左右いたします。今回は研ぎエポ仕上げでのご紹介となりましたが、銀いぶし(古美仕上げ)やダムシン仕上げ、そして伝統工芸の技術といえる七宝仕上げなど様々な仕上げ方法があります。ご注文からお届けまで時間がかかるほど職人たちの技、想いが詰まった会社や団体の顔ともいえる大切な社章が生まれます。会社や団体とともに作成した社章がより輝きを増すよう携わった職人全員が願っています。